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COLUMN 02
日本で電力が自由化されるまで

テレビや雑誌などでも情報として取り上げられるようになった『電力自由化』ですが、2016年4月から一般の家庭で使う電気もどこから買うかを選べるようになり、私たちの生活にも深く関係することになりました。

『電力自由化』の幕開け

『電力自由化』の幕開け

電気は私たちの生活に欠かせないエネルギーのひとつです。今ではいつでも電気が使えることは当たり前ですが、戦後は電力不足で停電も多く発生していました。経済を発展させるためには電気の安定供給は不可欠であり、地域ごとに電力会社の独占を認めたことで、今のようにすべての地域において電気が安心して使えるようになったのです。

しかしインフラが整い、安定供給の不安がなくなってくると、国の規制のもと地域ごとに独占化されている電力事業にも市場競争原理を持ち込むべきだとの声が高まってきます。ちょうどバブルが崩壊した1990年代頃、経済の低迷もあいまって、1993年に当時の総務省から出されたエネルギーに関する規制緩和の提言を契機に、電気事業制度を見直す機運が高まってきました。

そして1995年、それまで30年以上改正されてこなかった「電気事業法」が改正され『電力自由化』が始まったのです。

これまで全国の電力会社はそれぞれ、「発電」「送電」「小売」をすべて一貫して行っており、私たちは電気とはそういうものだと思って生活をしてきました。
1995年の「電気事業法改正」では、「発電」「送電」「小売」の中で、まず発電に関してのみ自由化されます。
すなわち、電力会社に対して発電した電気を卸売する事業への新規参入が認められるようになりました。電力会社とは別に「独立系発電事業者(IPP:Independent Power Producer)」ができたのです。
もっとも、発電だけが自由化されても、私たちはこれまでどおり、地域の電力会社に電気料金を支払っていたため、発電の自由化に直接関係することがないため、あまり意識することがなかったと思います。

『電力自由化』の要、小売事業のはじまり

1999年には、電気の「小売」が一部自由化されます。
特別高圧で受電し、使用規模が原則2000kW以上の大規模工場やデパートなどを対象に電力を小売できる「特定規模電気事業者(PPS:Power Producer and Supplier)」が電気事業に参入可能になりました。
さらに2003年〜2005年にかけて、PPSが電力を小売できる対象は、特別高圧で受電し契約電力が50kw以上の中規模工場、スーパーマーケットなどへも広がりました。
2003年11月には、日本卸電力取引所も開設されました。日本卸電力取引所は、その名のとおり電気の卸市場で、電気取引の活性化、市場価格の形成を目指して電力会社とPPSが出資し、会員制の私設取引所として取引を行っています。

電力小売への参入が全面自由化

電力小売への参入が全面自由化

このような段階を経て、2016年に一般家庭への電力小売も自由化されることとなりました。小売が一部自由化されてから17年、エネルギー産業界からの参入が多かった「特定規模電気事業者(PPS)」ですが、今回の自由化では全く違う業種・業界からの小売事業への参入も増えています。
これは、私たち消費者にとってはどこから電気を買うか、自由に選ぶ選択肢が増えたということになります。
これまで特定の1社からの電気の供給を受け、何も意識することなく使ってきた電気の供給元が一挙に増える中、どの電気事業者を選べば良いのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
料金はもちろんですが、自分の電気の使い方に合ったサービスやプランがあるかなど電気事業者を選ぶ視点はひとつではありません。 自分が使う電気なのだということを改めて意識し、何を選ぶべきかをしっかり見極めることが大切です。

文責:株式会社ピーエー
このコラムに掲載の情報は2016年2月時点のものです。